世界を舞台に活躍を続ける人気エクスペリメンタルロックバンド、バトルス。彼らの代表作であるグロスドロップは評判となっていますが、そのアルバムをリミックスした渾身の作品がドロスグロップです。ここでは、バトルスの美学を追求したドロスグロップの魅力や、彼らが世界的に人気を得る秘密を探ってみたいと思います。
■世界を舞台に活躍するバンド
バトルスは米国に活動拠点を置くロックバンドですが、その活動範囲は実に広く、至る所でライブ公演を行っています。かつて四人組エクスペリメンタルロックグループとして結成されたバトルスは、メンバーの脱退により現在は三人編成となり、ドラムのジョン、ギター、ベースのデイヴ、ギター、キーボードのイアンにより成り立っています。
彼らの魅力は数多く挙げることができますが、その一つはやはりライブにおけるパフォーマンス力でしょう。観る者を引きつける圧倒的なステージングと、多彩な音を融合させることによって奏でられるサウンドは多くのファンを魅了し続けています。彼らの音楽性を簡単に語ることはできず、既存の音楽概念で括ることはできません。激しい楽曲もあればキャッチ―でポップな曲もあり、ジャンルに捉われない自由な音楽を奏でていることも彼らの人気の秘密と言えるでしょう。
■美学を追求した作品
圧倒的かつハイクオリティなライブパフォーマンスを繰り広げるバトルスの代表作と言えばグロスドロップですよね。メンバーの脱退という苦難を乗り越えながらも、前進する姿勢を見せつける彼らの音楽に感動を覚えたファンも多いことでしょう。
そのグロスドロップをリミックスした作品がドロスグロップです。オリジナルタイトルのままリミックス盤としてリリースするのではなく、少し変化を見せるあたり彼らのユーモアセンスが伺えます。
この作品の注目すべき点は、メンバー自身の手によりディレクションされているということです。また、オリジナル盤の製作にも関わったミキサーだけなく、多くの気鋭クリエイターによって手が加えられた作品であることも注目すべきポイントでしょう。ただのリミックスアルバムではなく、バトルスの美学が追求された最高傑作とも言える作品です。
バトルスのジャンルに捉われない音楽に魅力を感じている方は多いと思います。グロスドロップでそれを感じた方もいると思いますが、リミックス盤であるドロスグロップではまた違った彼らの魅力を知ることができます。是非一度聴いて頂きたいお勧めの一枚です。