世の中には数々のアーティストが存在し、その数だけ音楽があります。そんな中で異色とも言えるエクスペリメンタルロックバンド、それがバトルスでしょう。世界的にも注目され、評判のバンドです。
そんなバトルスが代表作であるグロスドロップをリミックスしリリースしました。オリジナル盤にはない新たな魅力が追加された渾身の作品となっており、しかもメンバー自身の手によってディレクションされた注目作です。
■存在感溢れるライブパフォーマンス
ロックという音楽ジャンルは非常に曖昧な括りで、ハードロックもあればポストロック、マスロックといった音楽もあります。バトルスはエクスペリメンタルロックという括りをされていますが、その音楽性は実に多彩で、初めて耳にした方は驚きを隠せないのではないでしょうか。
様々な音を融合し、音楽ジャンルの垣根さえ取り払ったような彼らの楽曲は正に異端であり、それゆえに大勢のファンから支持されているのです。現在のメンバーは、ギター、ベースを担当するデイヴ・コノプカ、ギターとキーボードのイアン・ウィリアムス、ドラムのジョン・ステニアーで編成され、この三人でしか奏でることのできない音を武器に世界各地でライブ活動を行っています。そのパフォーマンスはダイナミックかつ幻想的で、音源だけでは知ることのできない彼らの魅力を全て知ることができます。
■もう一つの代表作
2002年に結成された当初は四人組だったバトルスですが、フリージャズ界の巨匠アンソニー・ブラクストンを父に持つタイヨンダイがソロ活動に専念するため脱退したことにより活動が頓挫する危機に陥ったこともありました。
しかし、彼らはそんなことをものともせず、セカンドアルバムグロスドロップをリリースしたのです。この代表作を独自にアレンジし、リミックスした作品がドロスグロップです。
メンバー自身の手によりアレンジが加えられたこの作品は、細部にまで拘ったアルバムで随所に彼らの美学が散りばめられています。また、製作に関わったミキサー陣も豪華で、名の知れた気鋭のクリエイターの手を借りることで孤高の作品へと仕上がりました。グロスドロップとは一味も二味も違うこの作品は、彼らにとってもう一つの代表作とも言えるアルバムと言えるでしょう。
圧倒的な存在感をアピールするバトルスの魅力はライブにありますが、音源からも彼らの音楽の素晴らしさを知ることができます。セカンドアルバムグロスドロップでそれを感じた方も多いと思いますが、ドロスグロップでは更に違った一面を見つけることもできるでしょう。